青学大の西川史礁

「動向が最も読めないのが巨人」

 セ・リーグ球団のスカウトがこんな話を打ち明ける。

ドラフト前から他球団がどの選手を指名するかシミュレーションしますが、12球団で動向が最も読めないのが巨人です。宗山、西川、金丸の3人が最有力候補とみられますが、どの選手を指名しても不思議ではない」

 巨人にとって、メジャーに挑戦する可能性がある岡本和真の後継者となる強打者を育てることも重要だ。浅野翔吾は頭角を現しているが秋広優人は伸び悩み、萩尾匡也も殻を破り切れていない。パンチ力が魅力の西川、渡部は中軸候補として補強ポイントに合致する。

 一方でスポーツ紙遊軍記者は「巨人の投手陣は先発、救援共に安定していますが、菅野智之の活躍がなければ今の位置にはいない。左腕の先発は井上温大のみで手薄ですし、将来のエース候補として金丸の評価は高いでしょう。競合覚悟で指名する可能性があります」と指摘する。

大阪商大の渡部聖弥

「すでに駆け引きは始まっている」

 先のセ・リーグ球団のスカウトはこう話す。

「近年はドラフト当日までに1位指名の選手を公表するケースが増えています。どこかの球団が宗山の指名を公表した場合は、他球団が争奪戦のリスクを回避することも考えられる。西川、金丸、渡部らに指名が分散し、宗山が一本釣りになる可能性もゼロとは言えない。ドラフト前から意中の選手を獲得するための駆け引きは始まっています」

 大学生だけでなく、高校生にも1位指名の有力候補はいる。高校生№1の呼び声が高い今朝丸裕喜(報徳学園)、189センチの長身左腕・藤田琉生(東海大相模)も将来が嘱望される好投手。高校№1遊撃手の石塚裕惺(花咲徳栄)も魅力的だ。

 ドラフト会議は10月24日に開催される。1位指名でどんなドラマが繰り広げられるだろうか。

(今川秀悟)

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