今川秀悟
多くの球団が野手より投手を優先
遊撃手が固定できていなくても、他のポジションのほうが補強の優先順位が高い球団も、宗山を指名しないことが考えられる。DeNAは遊撃の定位置が固定できていないが、即戦力の先発投手の優先順位が高いため、金丸、中村を指名する公算が高い。
楽天も補強ポイントは長距離砲と先発投手。ロッテも先発の頭数が不足している。中日は深刻な得点力不足がクローズアップされるが、先発陣の高齢化で即戦力投手がほしい。熱心に調査している地元の愛工大の中村を獲得できれば、高橋宏斗と共にエース右腕として期待できる。
巨人は門脇の評価次第か
では、宗山を1位指名する可能性が高いのはどこだろうか。先のスポーツ紙デスクはこう占う。
「西武は源田壮亮、ソフトバンクは今宮健太と球界を代表する名遊撃手がいますが、共に30代でベテランの域に入ってくる。後継者としてふさわしい人材として宗山を指名する可能性があります。日本ハムは水野達稀、上川畑大悟が遊撃を守っていますが、これまでのドラフト戦略を見ると華のあるスター選手を獲得する傾向がある。やはりスケールの大きいプレースタイルでチームカラーに合う西川と、宗山とで熟考するのでは。巨人は門脇誠をどう評価するかが、ドラフト戦略に影響してくると思います」
遊撃を長年守っていた坂本勇人を押しのける形で、新人の門脇が昨年のシーズン終盤に遊撃の定位置をつかんだが、今季は打撃不振に加えて守備でも安定感を欠き、スタメン落ちの機会が少なくない。泉口友汰、中山礼都と定位置を競い合う形になっているが、突き抜けた存在がいないのが現状だ。能力の高さを考えれば、門脇は球界を代表する遊撃になれる可能性を秘めているが、二塁や三塁も守れる。遊撃手・門脇と比較して宗山の実力をどう見極めるか。
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