太田匡彦著『猫を救うのは誰か ペットビジネスの「奴隷」たち』(朝日文庫)
太田匡彦著『猫を救うのは誰か ペットビジネスの「奴隷」たち』(朝日文庫)>>書籍の詳細はこちら

 いつになったらブリーダーをライセンス制にするんですか? それで全てが解決するわけではありませんが、そもそも日本の動物愛護法ってなんでこんなに進みが遅いんですかね。国会議員の先生方の多くがご自身のマニフェストに動物愛護、動物保護って書き込んでおりますが、とりあえず動物好きの人達の票も、あわよくばもらえたらラッキー程度にしか考えていないんでしょうね。

 まぁ、あの人達は国家・国民の繁栄や幸福よりも自身が当選し続けることしか考えていない人種の集まりですから、動物なんて二の次、三の次なんでしょう。ぶっちゃけ眼中に入っていないのだとおもいます。

 あれ……これではわたしの怒りになってしまいますね。すみませんでした。

 要するに動物愛護・保護の現状に太田さんはわたし同様、いや、わたし以上に怒りを覚えていると感じたのです。

 昨今では、なかなかどうして人前で怒ることは憚られるご時世になってしまいました。

 ですが、わたしは怒りの感情はとても大切だとおもっておりまして、何故ならば行動・実行に移す原動力になるからです。

 わたしの勝手な想像ではありますが、太田さんはそういった怒りを徹底した現場取材に費やしておられるのではないかなと。じゃなければこのような本は書けないとおもいます。

 ちなみにわたしが本書の解説のオファーを引き受けさせて頂いたのは、もちろん太田さんとのお付き合いもあるのですが、「知らない罪」「知ろうとしない罪」というものがあるのでは?と、常々自身に言い聞かせているからなんです。

 動物を見たら可愛いと仰る方はたくさんいます。可愛くないと言う人の方が少ないでしょう。それが仔犬や仔となれば尚更です。

 保護犬や保護猫の存在を知ると、みなさん口を揃えて可哀相と仰います。

 更に未だに殺処分が行われている現状を説明すると驚かれるわけです。

「そんなこと未だにやってるの?」と。

 ただ、多くはそこで止まってしまうんですよね。それ以上知ろうとする方は極めて少ない。

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