他球団ファンも“注目”するロッテの応援曲
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 高校野球だけではなくプロ野球でも相手チームに脅威を与える「魔曲」が続々と登場している。趣向を凝らしたオリジナリティ溢れる応援曲が多いが、その中でも“評価が高い”のはどの曲なのだろうか。

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「バーモ、ネフタリ、バーモ、ネフタリ……」

 今季、最大級のインパクトを与えているのはネフタリ・ソト(ロッテ)の応援曲だろう。オープン戦で初披露されると、“一度聞いたら忘れられない”曲調が即座に話題となった。SNS上では「今季ナンバーワンの魔曲候補」と拡散され、シーズン開幕とともに球団問わずプロ野球ファンの間で“支持者”を増やしている。

「ソトの応援はなにか“宗教的”な響きすら感じる。ロッテの応援は従来の野球の応援とは異なる感じがあるが、その中でも異彩を放っており一度聴くと耳から離れない」(ロッテ関係者)

 ソト自身も「とても良い感じです。ずっと頭に残るような感じですね」と曲を気に入っている様子、新天地でのパフォーマンスを支えているようだ。

「今夏の高校野球でも、中京大中京がソトの応援曲を使用した際には甲子園がざわついた。同じロッテではグレゴリー・ポランコの『エル・コーヒー』という応援曲も昨年から既に使われている。『ロッテの応援は盛り上がる』ということが日本中に認知されていることの証明だと思う」(在京テレビ局スポーツ担当)

 地方大会でもソトやポランコの応援曲を聞かない日はなかったと言われる。高校野球で頻繁に使用されるということは、ロッテの応援曲のクオリティが高く、加えて取り入れやすいということだろう。

 広島・小園海斗の応援曲も球団の垣根を超えて人気が高く、「歴史に残る名曲」とまで言われている。

「専門的に言うと借用和音という手法が用いられている。変則的な転調となることで、寂しげな切ない感じになってエモさが出ている。他球団ファンも気に入っている名曲です」(野球応援に詳しい音楽関係者)

 応援曲自体がコロナ禍の最中に作られ、球場で実際に披露されるのが遅れたというドラマ性も併せ持っている。

「応援団ホームページなどで発表されるとSNSを通じて人気が高まったが、コロナ禍での無観客や鳴り物自粛が長引いた。2023年に4年ぶりに応援団の生演奏が解禁され、小園の曲が日の目を浴びた際には多くのファンが喜んだ」(広島関係者)

 広島は鳴り物応援の元祖であり、これまでも多くの名曲を世に送り出してきた。他にも秋山翔吾の曲や、試合中の大事な局面で演奏される新井貴浩監督の曲など名曲揃いだ。

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“注目”を集めるDeNAの応援曲は…