第41回木村伊兵衛写真賞の受賞者は新井卓(あらい・たかし)さん(37)に決まりました。対象作は写真集『MONUMENTS』(PGI)です。
同賞は昨年優れた作品を発表した新人写真家が対象です。新井さんには賞状と賞牌、副賞100万円を送ります。
新井さんは神奈川県生まれ。写真撮影の黎明期の技法であるダゲレオタイプ(銀板写真)で、核災害に翻弄される人々や核の遺物を記録し続けて受賞作にまとめました。
選考の詳細はアサヒカメラ4月号(3月19日発売、一部地域は遅れます)で紹介します。表紙はもちろん、巻頭グラビアでも作品を掲載するほか、本人のインタビューや今回の選考過程についてもお伝えします。
授賞式は4月22日に東京・竹橋の如水会館で行われます。また、4月22日から受賞作品展を東京・新宿のコニカミノルタプラザで開催します。
本賞は、写真家の故木村伊兵衛氏の業績を記念し、1975年に創設しました。
なお、本年の選考委員は石内都、鈴木理策、ホンマタカシ、長島有里枝の4氏とアサヒカメラ編集長です。
写真集『MONUMENTS』の詳細はこちら(PGIのページへ)
新井卓さんプロフィール
あらい・たかし 1978年、神奈川県生まれ。川崎市、岩手県遠野市を拠点に活動。2010年頃から、核災害に翻弄される人々や核の遺物を<小さなモニュメント>として記録し続けてきた。2014年、イギリス、ソースコード・プライズ受賞。2015年、写真集『MONUMENTS』(PGI)を刊行。ボストン美術館、サンフランシスコ近代美術館、東京都写真美術館、ギメ東洋美術館などに作品収蔵。