「滅茶苦茶いい経験をさせてもらっていると感じています。昨年は人生で一番多くの人と会ってお話しました。他分野の人たちからお話を聞くのは楽しいですし、こういう考え方もあるんだな、という発見も多かったです」

 川端さんにとって好きなことを究めるとは、どういうことなのか。

「もちろん女子野球を広めなきゃっていう強い思いはありますが、使命感や義務感ではなく、そこに『好き』が付いているからこそ続けられているんだと思います。無我夢中で気づいたらチームまで作っていた、っていう感じです」

 これまでは野球に専念できる環境を周囲に与えてもらっていた。これからは誰かが作った器に乗っかるのではなく、道を切り開く役割を担うつもりだ。川端さんは言う。

「『好き』をあきらめずにきて得たものは、人っていう宝ですね。同じ志を持つ人たちと出会えたのが何よりも大きな喜びです」

(編集部・渡辺豪)

AERA 2023年4月10日号より抜粋

暮らしとモノ班 for promotion
【Amazonブラックフライデー】11月27日から先行セール開催。2024年の開催日程や目玉商品50選、お得なキャンペーンも紹介!