ブラジルのA代表としても活躍したリバウド
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 パリ五輪は26日午後7時30分(日本時間27日午前2時30分)から市中心部のセーヌ川を舞台に開会式が行われ、17日間の熱戦が幕を開けた。五輪にまつわる気になる記事を振り返る(「AERA dot.」2024年6月19日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

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 ドイツを舞台に絶賛熱戦展開中のEURO2024が終わると、7月下旬からいよいよフランスでのパリ五輪が開催される。その五輪サッカーのルール上の特徴が「23歳以下」の年齢制限であり、各国のチーム編成上で鍵を握るのが1チーム3人まで採用可能な「オーバーエイジ枠(以下OA枠)」である。

 1984年のロサンゼルス五輪でプロ解禁となり、1992年のバルセロナ五輪から23歳以下、1996年のアトランタ五輪から「OA枠」導入の歴史を歩んできた五輪サッカー。近年で特に強さが目立ったのが、2008年北京五輪で金メダルを獲得したアルゼンチン代表だ。FWリオネル・メッシ、FWセルヒオ・アグエロ、MFアンヘル・ディ・マリアと攻撃陣にビッグタレントを揃えた上で、OA枠としてMFファン・ロマン・リケルメ、MFハビエル・マスチェラーノ、DFニコラス・ブルディッソを招集した。そしてグループリーグを3連勝で突破すると、準々決勝のオランダ戦は延長2-1と苦戦も、準決勝では宿敵ブラジルを3-0と一蹴。決勝ではナイジェリアを1-0で下した。メッシ&アグエロがチームの目玉だったが、中盤で王様として振る舞ったリケルメとボールを拾い続けたマスチェラーノの2人のOA枠の貢献度は非常に高かった。

 だが、OA枠の印象度で言えば、2016年リオデジャネイロ五輪を制したブラジル代表を思い出す。それまで何度も失敗を繰り返して優勝経験のないまま迎えた地元開催の五輪。23歳以下の海外組がDFマルキーニョス、MFラフィーニャ、FWフェリペ・アンデルソンの3人のみだったチームに加わったのが、GKウェヴェルトン、MFレナト・アウグスト、そして当時24歳のエースFWネイマールだった。すでにA代表で地位を築き、バルセロナで活躍していたバリバリの時期での参戦でキャプテンマークを巻いて大会に臨むと、準決勝のホンジュラス戦で開始15秒弾を決め、ドイツとの決勝では直接FKを沈めて2年前のブラジルW杯での「1-7」の雪辱を果たし、五輪初制覇に大きく貢献した。ピッチ上で歓喜の涙を流すネイマールの姿は、ブラジル国民以外のサッカーファンの目にも強く焼き付いている。

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アトランタ五輪のOA枠メンバーはもっと豪華?