夏の甲子園出場を目指す地方大会も佳境を迎え、徐々に代表校が決まる時期となった。中でも21日に6年ぶりの出場を決めた金足農(秋田)で話題となっているのがエースの吉田大輝(2年)だ。兄は6年前に“カナノウフィーバー”の立役者となった吉田輝星(オリックス)で、その兄を超える2年夏での甲子園出場となったのだ。既にストレートは140キロをコンスタントに超えており、変化球のレベルも高く、順調にいけば来年のドラフト候補となる可能性もあるだろう。
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そして、そんな吉田大輝以外にもこの夏の地方大会では下級生の活躍が目立つ。投手でまず圧倒的なパフォーマンスを見せているのが東海大相模(神奈川)の福田拓翔(2年)だ。入学直後から大器と評判の大型右腕だが、ここまで順調な成長を見せている。この夏も5回戦の藤嶺藤沢戦で先発を任せられると6回まで1人の走者も許さないパーフェクトピッチングを披露。7回に1点は失ったものの、最終的には8回を被安打2、11奪三振、1失点でチームを勝利に導いたのだ(8回コールド・8対1で東海大相模が勝利)。
184cm、78kgとまだ少し細身だが、長いリーチを柔らかく使える腕の振りは素晴らしいものがある。藤嶺藤沢戦でのストレートは筆者のスピードガンで最速148キロをマーク。楽に投げても140キロを超え、勝負どころで力を入れたボールは145キロ以上を計測することも多かった。大きなカーブと120キロ台中盤のスライダーでカウントをとり、130キロを超えるカットボールとフォークもしっかり操ることができる。東海大相模は198cmの超大型左腕である藤田琉生(3年)が急成長して1位候補となっているが、福田も順調にいけば来年の上位候補となる可能性は極めて高いだろう。
投手で実績という意味ではセンバツでチームを優勝に導いた健大高崎(群馬)の佐藤龍月と石垣元気が頭一つリードしている状況で、特にドラフト候補として評価が高くなりそうなのが石垣だ。