エンゼルスのマイク・トラウト(ロイター/アフロ)
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 イチローは来年で引退から5シーズンが経過し、メジャーリーグの殿堂入りの資格を得る。資格取得1年目での殿堂入りが有力視され、満票での選出も期待されているが、その難易度は驚くほど高い。

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 通算2153安打、ゴールデングラブ賞9度のドン・マッティングリー一塁手(ヤンキース)や、通算216勝の右腕カート・シリング(レッドソックスなど)のように素晴らしい成績を残したにも関わらず選出を逃した選手もいるように、非常に権威の高いものだ。

 そして、その殿堂入りについて、現役の選手では誰が将来的に入るとみられているのだろうか。

 確実視されているのはマイク・トラウト外野手(エンゼルス/1991年生まれ)だ。近年は怪我での離脱が目立ち、“メジャー最高のプレイヤー”の称号は他の選手に譲った感もあるが、これまでのキャリアで積み上げた数字は殿堂入りの基準を早くも満たしているように見える。

 2011年にメジャーリーグ公式サイト『MLB.com』が発表するプロスペクトランキングで堂々の全体1位となったトラウトは、同年に19歳でデビュー。そして新人王の資格を持ったまま臨んだ翌年に打率.326、30本塁打、83打点、リーグトップの49盗塁をマーク。走攻守でセンセーショナルなプレーを披露し、新人王投票では満票で選出され、MVP争いでもそのシーズンに45年ぶりの三冠王に輝いたミゲル・カブレラ(タイガース)に続く2位となった。

 翌年以降もその能力を遺憾なく発揮し、ここまでMVP3度(2位4度)、オールスター選出11度、シルバースラッガー賞9度を獲得するなど、世界最高峰の舞台で毎シーズン当たり前のように好成績をマーク。主要タイトルは2012年の盗塁王、2014年の打点王だけだが、2016年から4年連続で出塁率トップとなり、OPSも4度トップを記録(通算OPS.991)。選手の価値を総合的に示す指標であるWARの通算(86.1)は現役選手ではトップだ。イチローの通算WARは60.0であり、これと比べてもいかに偉大なプレイヤーかわかるだろう。

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トラウト以外では3人の投手が有力か