通商産業相が選挙資金を手渡し

 普通に考えれば、何か見返りがあるはずだ。

 私が官僚の時、時の通商産業相が国会運営に協力してもらうために、選挙期間中に、選挙応援の資金を数十万円単位で候補者に代理人を通じて手渡すのを目撃したことがある。当時の野党議員に渡したのだが、断るどころか「大臣にくれぐれもよろしくお伝えください」と頭を下げたので驚いた記憶がある。

 そんな慣習が今も続いているのかは不明だが、巨額の裏金や政策活動費、さらには、官房機密費などは“領収書なし”で使える。過去の政府要人からも官房機密費の国会対策としての支出の証言なども出ている。

 今回の規正法改正は、こうした国対政治の闇を継続させるためのものではないかとさえ思えてくる。

 今回の「改正」は改正ではない。次の臨時国会では、ゼロから議論をし直して、立憲が提出した理想的な改正案を自民が丸呑みにする「真の改正」を成し遂げてほしい。そうすれば、国対歌舞伎政治も「金の切れ目が縁の切れ目」ということで浄化されるのではないか?

 そのために一番の近道は、政権交代であることは論を俟たない。

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