抜け穴だらけの規正法「改悪」法

 そして、参議院も全く同じだった。

 6月10日の委員会での実質的な審議開始の前日、9日には、

 「古賀さん。何だか来週の19日にも参議院で採決して成立しそうだという話がもう出てるんですよ。総理出席の委員会審議と党首討論をやることで、採決を認めるらしいんです。まだ審議は始まってないのに酷いと思いません?」という声が立憲議員から寄せられた。

 果たして12日になると、19日に3年ぶりの党首討論を開催するというニュースが流れた。合意したのは自民と立憲の国対委員長同士だ。またもや国対談合。

 首相出席の法案審議と党首討論で立憲に政権批判の見せ場を作る。自民にとっては、政権批判のチャンスを与える嫌な話だが、都知事選への影響を最小限に食い止められるし、何よりも、この内容なら、今まで通りの金権政治を続けられるというのが自民側の考えだった。

 結局、立憲は最後まで規正法改正案に反対したという形を残しただけで、抜け穴だらけの規正法「改悪」法が成立してしまった。しかも、都知事選前に。

 この結果、自民は小池氏の要請がないまま、裏で小池氏を支持する体制を作り、小池勝利の暁には、「自民勝利! 連敗脱出!」とはしゃぎ、小池知事も終わってしまえば怖いものなしで、「応援してくれた全ての方々に感謝」の意を表明して万事めでたしとなる可能性が出てきた。

 それにしても、立憲国対委員長がここまで自民に擦り寄るのはなぜか? 

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