ロッテ・佐々木朗希の今オフのメジャー移籍は実現するのだろうか。“令和の怪物”のピッチングを世界最高峰の舞台で見たいという気持ちは誰もが抱いているだろう。だが、早期のメジャー移籍には超えなければいけないハードルも少なくない。
【写真】メジャー関係者が明かす「佐々木朗希より欲しい」投手がこちら
そんな中、「気持ちよく送り出す」ためには、どのような形がベストなのか……。
「(佐々木の)ポテンシャルの高さは文句のつけようがない。OBとしてはチームの優勝に貢献して欲しい思いもある。しかしイチ野球人としてはなるべく早い段階で行かせてあげたい気持ちも同時にある」(ロッテOB)
岩手・大船渡高校時代から“令和の怪物”として大きな注目を浴びた佐々木は、4球団競合の末に2019年のドラフト1位でロッテに入団。プロ入り後は綿密な育成プランに基づき、1年目は実戦登板なく体づくりに専念した。
そして、プロ入り2年目にプロデビューを果たすと、3年目の2022年4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)ではプロ野球史上16人目、史上最年少での完全試合を達成。世界記録の13者連続奪三振、NPBタイの1試合19奪三振をマークした。その後もシーズン通しての活躍こそないものの、投げれば快投を披露し“レベルの違い”は見せつけてきた。
好調時のピッチングはすぐにでもメジャーで通用するとの声もあるが、今年で佐々木は23歳。MLBには25歳ルールがあるため、現状マイナー契約しか結べない。仮にこのオフにロッテがポスティング制度での渡米を認めても、譲渡金も低く抑えられてしまうという事情もあるが……。
「25歳を過ぎてからメジャー球団と高額契約を結び、譲渡金でロッテにお金を残すのが恩返しになるという声も多い。しかしアスリートには常に怪我や故障の心配もある。1日でも早く挑戦したいという気持ちはわかる」(ロッテOB)
今季の佐々木はメジャー挑戦へのゴーサインを球団から得るべく「1年間通してローテーションを守る」という目標があったが、すでに2度登録を抹消。プロ入り以降一度も規定投球回数に達したこともなく、体力面での不安も早期のメジャー移籍に反対の意見がでる理由だ。