アスカは2015年にWWEと契約、2018年にはWWEスマックダウン女子王座を獲得し、2020年にはWWEロウ女子王座も奪取。2019年からはカイリ・セイン(2017年からWWE参戦)とのタッグ「ザ・カブキ・ウォリアーズ」を結成、WWE女子タッグ王座も獲得した。

 イヨ・スカイは日本での紫雷イオ時代に2015年から「女子プロレス大賞」を3年連続受賞。2018年にWWEと契約、2022年にWWE女子タッグ王座、2023年にWWE女子王座を獲得。同年9月23日のスマックダウン大会ではアスカと同王座をかけた“日本人対決”で勝利を収めたことにも注目が集まった。

「ザ・カブキ・ウォリアーズのアジアンテイストのグッズは相当売れた。イヨとアスカの直接対決は米国のファンも当たり前のように楽しんでいた。WWEスーパースターズとして完全に受け入れられている」(在米スポーツライター)

 また日本人女子レスラーのレジェンドの中にも米国で絶大な人気を誇った選手は多い。クラッシュギャルズとして社会現象を巻き起こした長与千種や”飛翔天女”こと豊田真奈美の知名度は抜群に高い。

「インターネットが発達していなかった80~90年代に話題となったことが凄い。日本から手に入れたビデオテープをファンの間で回し見してアンダーグラウンドから火が付いた形だろう。時代が違えば間違いなくWWEでファイトしていたのではないか」(在米スポーツライター)

 現在はどのスポーツでもグローバル化が進んでおりプロレス界も同様だ。日本では人気団体のスターダムから派生する形で新団体マリーゴールドが旗揚げ。そこへ参加した人気レスラーのジュリアが近い将来、海外挑戦するのではと噂されるなど、今後も“日本発”の女子レスラーが世界で話題となりそうだ。

「世界レベルの日本人女子レスラーが多くなってきたということ。今後は日本マットで実績を残してからでなく、最初から海外を目指す人も出てくるはず。野球やサッカーと同様の現象が起こるのではないか」(元プロレス雑誌編集者)

 日本では円安の影響で輸出市場が好転しつつあるが、女子プロレス界も同様の現象が起こりそう。野球界での大谷翔平ドジャース)のように、米国の「ど真ん中」で存在感を発揮する女子レスラーがどんどん出現して欲しいものだ。

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