巨人移籍後には昨年ブレイクの兆しを見せた秋広優人を弟のように面倒を見ていることが話題となった。中日移籍後も、未来のチームを担うであろう若手選手に随所でアドバイスを送っている姿も目立つ。

 一方、安楽は昨年11月に複数の後輩選手へのパワハラ行為が明らかになり自由契約となった。その後、今年3月5日にメキシカンリーグのメキシコシティ・レッドビルズと契約してプレーを続けている。

「後輩をイジめているという噂は多かった。またチーム内のパワーバランスを見て付き合う選手を選んでいたようだった。田中将大のような大御所とは上手く付き合う一方、一軍半クラスの先輩にはタメ口で話していた場面もあった」(元楽天担当記者)

 球団によるパワハラの調査では様々なことが明らかになった。日常的に後輩選手に暴言を吐くなど、チームとしては看過できない多くの行為が表面化した。

「プロ入り後も関係者への挨拶も気分次第でやっているような感じだった。精神的に幼い部分もあり、気持ちに波があるタイプだったと思う」(アマチュア野球に詳しいスポーツライター)

 2014年のドラフトでは1位指名を受けて、鳴り物入りで入団した安楽。入団からは苦戦も続いていたが、リリーフ投手として成長し、2021年には自己最多の58試合に登板して、22ホールド、防御率2.08の好成績を収めた。昨シーズンも57試合の登板で10ホールド、防御率3.04とブルペンを支える存在となっていたが……。

「ここに来て両者への期待度や評価は全く違ってきている。(プレーする場所が違うのもあるが)中田の活躍はテレビやネットニュースで大きく取り上げられるが、安楽に関する報道は全く見ない。安楽とは同チームに所属するトレバー・バウアー(元DeNA)の記事を見かけるのとは大違い」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 中日で存在感を発揮している中田だが、開幕から決して期待に応えるような成績を残せているわけではない。一時は怪我で二軍で調整となるなど、ここまで43試合の出場で打率.234、3本塁打、17打点というものだ。だが、数字的には物足りないとはいえ、精神的な支柱としてチームに与えた好影響は計り知れないという評価が多い。

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安楽も今後の“振る舞い”次第で…