今年から中日でプレーする中田翔
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 今季から加入した中日で欠かせない存在になっている中田翔。メキシカンリーグで未来の見えないプレーを続ける安楽智大(元楽天)。ともに“パワハラ騒動”を起こして当時の所属チームから退団することになったが、現在の立ち位置は全く異なったものになっている……。

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「中田は若手へと世代交代を図るチームで兄貴分のような頼れる存在になっている。対する安楽はメキシカンリーグで活躍するも日本国内で報道されることはほとんどない。同じような事件を起こした2人だが対照的な立場になったと言えるでしょう」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 似たような不祥事を起こした2人だが、その質や普段からの立ち振る舞い、事件後の対応などが道を分けたという。

「パワハラは決して許されるものでないのは大前提だが、行為の質は全く別物に感じる。中田の件はコミュニケーション時における世代間ギャップが生み出した感じだった。安楽は単なるイジメのようなものだったと思う」(元スポーツ新聞パ・リーグ担当)

 中田は2021年の日本ハム時代、同チームでプレーする後輩への暴力行為が発覚、無期限の試合出場停止処分を受けた。その後に無償トレードで巨人へ移籍、昨年オフに出場機会を求めてオプトアウト権(自ら契約破棄する権利)を行使して自由契約となり中日へ加入した。

「(中田は)場を盛り上げるために後輩をいじることも多かったが、相手によって付き合い方を変えるタイプではない。事件当日も後輩選手の態度に瞬間的に頭に血が昇った末の暴力行為だった」(元日本ハム担当記者)

 暴力については行き過ぎた行為で許されるものではないが、中田は本来は“親分肌”の選手として知られる。今でも古巣の選手など、球団の垣根を超えて中田を慕う選手も多いという。

「日本ハム時代の大谷翔平ドジャース)も広島遠征時に中田の実家へ食事に招待されていた。他球団選手が北海道へ来ると食事へ連れて行くのも恒例行事。暴力を受けた当該選手も『僕が悪かった』と事件後に語っており、今でも中田と交流があると言われている」(元スポーツ新聞パ・リーグ担当)

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中田と安楽の“立場”を変えたものとは…