日本人の平日の平均話量は「6.1時間」

 例えば、私が携わる「話し方トレーニング」サービスの営業資料ではこのような冒頭があります。

 営業先からは、「うーん、難しいですね」と言われたり、「1週間で話している時間の合計ですかね……」などと言われたりします。

 その後、「じつはこちらですが、日本人の平日の平均の話量なんです」と答えると、「ええ、そんなに多いんですね」と反応が返ってきます。

 問いかけには、このように、やり取りを通じて双方が同じ内容に入り込んだ状態で話を進められるというメリットがあります。

技術に溺れると聞き手に見透かされる

 この冒頭は聞き手とコミュニケーションを取るうえで非常に便利ではありますが、注意すべき点もあります。

 起こりがちなのが、「問いかけのあと、すぐに話し始める」という現象。

「みなさんは自分の話し方に悩んだことがありますか? 私はもともと……」などと、「?」のあとにすぐに話し始めてしまうと、聞き手が問いを反芻(はんすう)する時間がありません。

「ああ、工夫しようとして問いを入れただけだな」と見透かされ、むしろ飽きられてしまいます。

 有効活用するには、問いを立てて話す目的に立ち戻り、問いに対して聞き手が考える時間を確保するようにしましょう。

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