そんな苦闘の末、10月3日のシーズン最終戦、ヤクルト戦の8回にシーズン90試合目のマウンドに上がった久保田は、無失点で藤川につなぎ、ルーキー・上園啓史の8勝目と藤川の史上最多タイ46セーブ目をアシスト。シーズン144試合中90試合に登板したタフネス右腕は「僕のことはいいです。ただ、1年ケガなくできたことは良かった。上園の新人王、球児のセーブ記録もあったし、抑えられて良かった」とホッとした表情を見せた。
同年は登板90試合で、9勝3敗46ホールド、防御率1.75と、現役生活で最も輝いた1年だった。
その後、2019年に西武・平井克典が歴代2位の81試合登板を記録したが、近年は投手を酷使しない風潮が強まっており、今後、久保田の記録を破る投手は現れそうにない。(文・久保田龍雄)