西武・平井克典も「出血覚悟」ならトレード要員になる? 

 もっとも、在阪スポーツ紙デスクは「本当にチームを変えたいなら、主力選手を放出して、ビシエド(中日)レベルの選手を獲りにいく覚悟が必要です」と強調する。

 当然のことだが、トレードは需要と供給が釣り合わなければ成立しない。他球団のレギュラークラスの選手を獲得するなら、西武も出血覚悟で主力選手を放出する必要に迫られる。

「西武でトレードの駒となる選手は正直多いとは言えない。そのなかで、平井克典、水上由伸の両投手は、救援陣が不安定なチームにとっては魅力的だと思います。西武は今年救援陣が崩れるケースが目立つので、簡単に出せる投手ではないですが……」。(在京球団の関係者)

 平井は西武の功労者だ。昨年までのプロ7年間で通算337試合登板と鉄腕ぶりを発揮。19年には81試合登板でシーズン日本記録を樹立した。昨年もチーム最多の54試合登板で4勝3敗、防御率2.55、28ホールドをマーク。昨オフは国内FA権を行使した上で2年契約を結んだが、今年は開幕2軍スタート。4月24日に1軍昇格し、8試合登板で3ホールド、防御率1.35を残している。球団と本人が合意すれば2年契約を破棄し、トレードの可能性がある。

 水上は育成入団から支配下昇格し、プロ2年目の22年に60試合登板で4勝4敗1セーブ31ホールド、防御率1.77で新人王を受賞。リリーバーとしてさらなる飛躍が期待されたが、昨年は状態が上がらず23試合登板と激減した。今季は12試合登板で防御率9.64。現在ファームで調整中だが、大量失点を喫した登板をのぞくと投球内容は決して悪くない。

 昨年は交流戦終了後に、中日と日本ハムの間で2対2のトレードが成立。山本拓実、郡司裕也が日本ハムへ、齋藤綱記、宇佐見真吾が中日に移籍した。郡司は日本ハムで出場機会が急増してレギュラーに定着。斎藤も左のセットアッパーで不可欠な存在になっている。

 西武もチーム強化に向け、出血覚悟でトレードを断行するか。渡辺監督代行のGMとしての手腕も注目される。

(今川秀悟)

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