
得点力不足でも巨人は勝率5割キープ
育てながら勝つのは難しい。だが、この問題に直面しているのは西武だけではない。主力の高齢化で若返りの時期を迎えている巨人は、就任1年目の阿部慎之助監督がドラフト3位ルーキーの佐々木俊輔、大卒2年目の萩尾匡也を外野のスタメンで起用。45試合でリーグワーストの110得点と西武と同様に得点力不足に苦しみながらもしぶとい戦いぶりで、勝率5割以上をキープしている。
西武で気がかりなのは、モチベーションの低下だ。借金が積み重なれば自信を喪失する。
球団OBは「借金が20にふくらむと、さすがに巻き返すのが厳しくなる。監督の途中退任は考えづらいが、首脳陣の配置転換に踏み切る可能性がある。でもそれは抜本的な改革ではないですからね。勝ち負け以前に、西武のプライドを持った野球を見せてほしいですね」と期待を込める。
今月下旬から交流戦が始まる。交流戦でシーズンの流れが変わることはこれまでもあった。西武はどん底から反転攻勢のきっかけをつかめるか。
(今川秀悟)