体重のピークは2005年、141キロだったというお笑いタレントの松村邦洋さん(56)。これまでの減量で得た教訓、そして現在の健康状態について語った。AERA 2024年5月13日号より。
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僕は今こんな体形ですけどね、元々は野球少年ですごく運動していました。夏の甲子園で一時代を築いた池田高校がやたらと筋トレしていたのに触発されて家でバーベルを上げるとかね。
太り始めたのは野球部を辞めてから。芸能界に入ってからはより運動しなくなり、タクシーでの送迎が多いから歩きすらしなくなって。体重のピークは2005年。141キロありました。
当時、エレベーターのない4階建ての3階に住んでいて、階段を上るのが嫌でね。踊り場ごとに休むほどつらかった。さすがに減量しないとまずいと思って、ウォーキングダイエットを始めたんです。ただ歩くんじゃなくて、女性ファッション誌の「CanCam」を顔の高さまで掲げて見ながら歩いていました。厚みも重さもあるから二の腕が鍛えられるし、エビちゃん(蛯原友里)とか押切もえちゃんとか、載っているモデルさんを見ながら歩いていると、応援されているようでモチベーションが維持できたんですね。プールにも通って、半年で100キロ前後まで落としました。痩せていく体を見るのは楽しかったですね。
マラソンにも挑戦しました。完走できたときの達成感もあって当時は楽しかったんですよ。3度目のフルマラソンを6時間51分で完走できて「俺、才能あるな」なんて思っちゃってね。声援ももらえて瀬古(利彦)さんになった気分でしたよ。
でも、09年の東京マラソンのレース中に倒れて一時心肺停止になりました。今思えば長時間走り続けることは、僕には合わなかったのかなと。根が単純なので、声援をもらったり乗せられたりすると欲が出て頑張りすぎちゃう。“ほどほど”ではなかったんですね。