2005年、体重141キロだった頃(撮影/写真映像部・佐藤創紀)

食欲の反動が怖い

 16年にも再び減量に挑戦しました。トレーニングと食事制限で炭水化物は食べず、水をがぶがぶ飲む。体重はどんどん落ちて9カ月後には30キロ減の80キロ。あれはうれしかったな。

 ただ、ダイエット中はそれだけを考えていないと続かないんですよね。家に帰ると何か食べ物をつまんじゃうから家にいないようにしたし、焼き鳥屋に入っても炭酸水ばかり飲んでました。そうした経験から思うのは、食べたいものを我慢して遠ざけすぎるのもよくないということ。ふと口にしたときの食欲の反動が怖いですしね。

 20年末には新型コロナで入院。その時に感じたのは「病院食って痩せるんだな」ということでした。お米もあって、揚げ物もあればケーキが出ることもある。でも、体重は落ちるんです。本当によく計算されていて、美味しい上に痩せるんだから、病院食を毎日ウーバーイーツできたらいいのに。勝手な意見ですけどね。何事もバランスが大事だということなんでしょうね。

 今、体重は110キロくらい。毎朝ラジオ体操に行って、休日には地域のおじいさんおばあさんと1時間のウォーキング。定期的に血液検査もしていて、人間ドックでの数値もそんなに悪くない。マネジャーには「階段は薬と思え」と言われていまして、実践しています。薬ではなく地獄に感じていますけどね。

(編集部/秦正理)

AERA 2024年5月13日号

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