同じ姿勢で長時間すごすと集中力が低下
同じ姿勢で長時間仕事をすることによって起こる首や肩のこりや、パソコンのモニターを見続けていることからくる目の疲れも、自律神経のさらなる乱れを誘発します。現代人は自律神経が乱れて当然ともいえる状況で、日々の生活を送っているのです。
また、交感神経が優位な状態のときに、副交感神経のひとつの迷走神経が刺激されると、「迷走神経反射」という症状を引き起こすことがあります。迷走神経反射(血管迷走神経反射)とは、長時間の同じ姿勢、強い痛み、疲労やストレスなどが引き金となって迷走神経が反射的に働き、心拍数の減少や血圧の低下を起こすこと。
これによって貧血状態になり、気分が悪くなったり、お腹が痛くなったり、めまいが生じたりといった症状が続き、最終的に失神に至ることもあります。失神は、立ったままの状態や、座ったまま同じ姿勢を維持しているときに発生しやすく、また、日中(とくに午前中)に起こりやすいといわれています。
リベンジ夜更かしは翌日の集中力に悪影響
ここ最近、「リベンジ夜更かし」なる言葉を耳にするようになりました。「報復性夜更かし」とも呼ぶそうです。 これは、日中に自由な時間を得られなかった人が、夜更かしをして自由な時間を獲得する行為のことを指します。「○○したかったのにできなかった」という思いから生まれる欲求不満やストレスを、寝る前に(おもに布団にもぐってから)解消させようとすることです。
リベンジ夜更かしとはすなわち、睡眠時間を削る行為のことです。人間は良質な睡眠をとらないと、心身にさまざまな悪影響が生じます。体内時計の夜型化が進み、朝の目覚めが悪くなります。これが、疲労、倦怠感、無気力などにつながっていくのは自明の理です。睡眠不足は脳の活動を減退させるので、集中力や注意力の欠如、情緒不安定、判断力の低下など、メンタル面にも多大な影響を与えます。
リベンジ夜更かしをした翌日のパフォーマンスの質は一気に落ちます。自覚のある方は、まずはしっかり睡眠をとること、そして規則正しい生活をすることを心がけ、持続集中力の土台を築いていきましょう。