「町村会が要請したので世襲と言い切れない」
だが、伸康氏が出馬となると当然、世襲批判が浮上してくることは明白だ。これについては、
「私は二階氏が引退を表明してから会うことも連絡もしていない。二階氏が伸康氏を、と言えば世襲だが、町村会が独自で人物本位で伸康氏へ出馬要請を出したので、そうとは言い切れない」
と、あからさまな世襲ではないという理屈を語り、こう続ける。
「和歌山のために尽くしてきた政治家である、二階氏。その二階ブランドはとても重く、選挙を有利に戦うにはそこも必要だ。二階さんも世耕さんもいなくなり、頼み事ができる国会議員がいないので、我々の手で作り上げたい、それが伸康氏だ」
では、なぜ世耕氏ではないのか。
「町村会で世耕氏の名前はあがっていない。1人も聞いていない。衆議院にくら替えしたいと、前回の衆院選も(二階氏の地盤の和歌山3区から)出そうになった。世耕氏は首相になりたいと、自分のことを考えて、新和歌山2区に出たいんですよね。個人のこと、私のことで、大義がない。和歌山県のこと、日本のことを考えているのか疑問だ。世耕氏が自民党を辞めた時に電話をもらいました。その時ハッキリと(裏金事件を)『秘書のせいにしてぬくぬくとやって、本来は議員辞職すべきじゃないか』と言ったら、世耕氏から反論がなかった。それに比べて二階氏は責任をとって(次の選挙に)いかないと決断した。政治家として一流だ」
とはいえ、岡本氏も世耕氏が衆院選に出馬するのではないかとみており、
「伸康氏と世耕氏の戦いとなったらみなさん(メディア)は面白いでしょう。でも、こちらは組織をあげて伸康氏を応援する」
と語った。