「専属通訳がいなくなったからといって、アメリカでの生活や仕事には問題ない」と信じ込みたいのか、ここへ来て突然「大谷、英語ペラペラ説」を唱え出す人たちが続出している模様。片言の英語を喋る大谷選手を見て、「英語ペラペラじゃん! マジすごい!」などと沸き立っているネット民は、おそらく「ロサンゼルス」もまともに発音できないような人たちなんだろうな……というのが私の勝手なイメージです。

 不況とコロナと円安で、日本は経済レベルや生活レベルはおろか、ここへ来て知的レベルまでもがだいぶ停滞している感は否めません。

 日本人はいつになったら「英語の呪縛」から解き放たれるのか。「英語さえ喋れれば、世界中の人とコミュニケーションが取れる!」と言いますが、日本のオカマ精神を持って流暢な英語で立ち向かったところで、脚ひとつ動かしてもらえないのが関の山です。

 私も次に行儀の悪い欧米人を見かけたら、見劣りしない体格と、オカマ稼業で培った威圧感で勝負したいと思います。新幹線の女性車掌さんを見習って、媚びへつらってまで土足文化の懐に入る必要などありません。

 あと、今になって「水原一平の英語力」を疑問視し出す人たち。その疑問を英語で呈するのであればまだしも、ちょっと見苦しいからおやめになった方がよろしいかと。負け犬の遠吠えじゃあるまいし。見苦しいですよ。

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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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