ただ、若い世代では「割り勘(=Dutch Pay)」にする場合も増えています。たとえば、①食後のカフェ代を持つ、②食べた分を各自が払う、③合計金額を人数で割ってカカオペイなどで送金する、といった方法が一般的です。恋人同士は「カップル通帳」を作ってデートのときはそこからお金を出すパターンも。「おごる」ことは韓国のコミュニケーションのひとつともなっており、なくなることはないと思いますが、世代の意識の差によって変わっていきそうです。
「ソゲよろしく」と言いまくる
ソゲとは紹介のことで、正式には「ソゲティン」、略してソゲということが最近は多いです。そして恋人のいない友達や知り合いをくっつけるために紹介することをソゲ文化といいます。
ソゲの反対語がジャマンチュ、つまり「自然な出会いを求めること」を指すのですが、結婚適齢期(っていつだろう? 笑)が間近のこの年齢になるとジャマンチュ率がぐんっと下がり、自然とソゲ率が上がります。
特にアラサーになると、いろいろ試してみても本当に出会いがないことに気付き、結局ソゲにたどり着く派がめちゃくちゃ多いです。韓国人のすごいところは「俺&私、今恋人いないから。ソゲよろしくね!」と言いまくるところ。そして韓国人は情が深く、世話好きな人も多いので、こういうふうに伝えておくと結構な確率で、周囲がゴリゴリと探してくれます。
韓国に住んでいて思うのは、静かに何も言わずに黙って過ごしていると損をし、言うことはしっかり言って過ごしていると得をします。ソゲもまた、しかりです(笑)。
(構成 生活・文化編集部 白方美樹)