「明治神宮鎮座百年祭」の参拝では、ジャケットとそろいの「スカラップ(ほたて貝)」デザインの飾りのついた帽子をお召しで、一層華やかな雰囲気=2020年、明治神宮

雅子さまは、華やかな存在感で威厳を示された。一方、若く、エネルギーあふれる愛子さまは飾りのないシンプルなドレスがよくお似合いでした。上皇后さまは平成の皇后時代によくお召しであったケープを羽織ったロングドレスと、小さな丸い形の帽子をお選びで、懐かしく感じました」
 

 上皇后、皇后、天皇家の内親王という女性皇族が、それぞれの年齢と立場にふさわしい参拝服を着こなす様は見ごたえのあるものだったと、石原さんは振り返った。
 

まさにプリンセス!29歳の雅子さま

 実は雅子さまは、明治神宮の建立100年を祝う「明治神宮鎮座百年祭」にあたって参拝した20年秋にも、同じ参拝服をお召しだった。

 この時は、帽子にもほたて貝のような「スカラップ」の飾りがデザインされており、よりフェミニンな雰囲気だった。 

伊勢神宮に参拝した皇太子ご一家(当時)。雅子さまの参拝服は、タイトなシルエットの白のロングドレス=2014年7月、伊勢神宮

 しかし、2014年にご一家で伊勢神宮を参拝した際には、同じ白い参拝服だったが、雰囲気はすこし違う。ウエストを共布のキャザーでしぼり、ドレスのスカートもタイトなデザインだった。
 

結婚の報告のため、伊勢神宮へ参拝する皇太子妃時代の雅子さまの姿はまさにプリンセス。珍しくうすいベージュ色のドレスと華やかなチュール飾りがあるつばの広い帽子をお召し=1993年6月、伊勢神宮

 雅子さまの最初の神宮参拝は1993年6月、29歳のときだった。ご結婚を報告するために伊勢神宮を参拝している。

 このときの参拝服は、薄いベージュ色。ひかえめながらも、肩先とスカートをふんわりと膨らませたロングドレスにあわせたのは、華やかなチュール飾りがついたつばの広い白い帽子。真珠のイヤリングとネックレスをつけた姿は、プリンセスそのものだった。
 

 愛子さまも今年、23歳の誕生日を迎える。社会人として成年皇族として日々、ご成長する姿を、誰もが楽しみにしている。

(AERA dot.編集部・永井貴子)