井戸さんの投資歴は、ファイナンシャルプランナー(FP)として仕事をしてきた歴史と重なる。もともと金融機関の勤務経験はなかったこともあり、「金融や投資の勉強の意味もあって」(井戸さん)実際に投資してきた。株式や投信だけでなく、金などの商品取引から商品先物取引なども含めて様々な金融商品をひと通り買ってみたという。

 今では保有する資産全体の半分程度は個人向け国債で運用する。個別株式は全体の1割程度。不動産や製薬会社、総合商社といった株価が比較的安定した銘柄が中心だ。「事業の内容や企業像がイメージしやすく、自分にとってなじみのある銘柄が多い」(同)。

お金は使うのも好き

 預貯金や定期預金などの資産は、自身のFP事務所の運営に必要な最低限の額にとどめているという。井戸さんは言う。

「子どもはもう独立しましたし、お金の心配はありません。今は自分のためだけに運用しているような状況です。ほかの老後の生活に必要な資金は、国民年金基金や小規模企業共済で手当て済み。でもお金は使うのも好きなので、新NISAなどを使って運用をするのは、楽しみに使うことも目的の一つですね」

※株式投資はご自分の判断と責任に基づいておこなってください。

井戸美枝(いど・みえ)/井戸美枝事務所代表。CFP認定者、社会保険労務士。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じて、年金や社会保障問題をはじめ生活に身近な経済問題について解説やアドバイスなどを行っている。関西大学卒。神戸市生まれ。著書に『好きなことを我慢しないで100万円貯める方法』(幻冬舎)、『親の終活、夫婦の老活』(朝日新書)など多数

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