中田翔らスター選手の加入で注目度が上がった

 スポーツ紙デスクは「とにかく得点力を上げること。中日の課題はこれに尽きる」と強調する。昨年はリーグワーストの390得点。1試合の平均得点が3点に満たない。これでは投手陣が苦しい。昨年に限った話でなく、近年の低迷期は貧打で得点が取れないストレスが続いている。

「中田、細川成也、ディカーソンがポイントゲッターとして期待されるが、彼らに依存してはいけない。小技や機動力を絡めてチームとしてどう1点を取るか。四球の数が大幅に増えて得点力が上がった阪神が良きお手本です。打線が爆発する試合は滅多にないですから」

キーマンは…

 中日の最大の強みはディフェンス力だろう。一塁・中田、二塁・田中、三塁・高橋周、遊撃は育成入団から来日2カ月で支配下昇格を勝ち取ったクリスチャン・ロドリゲス。守備能力の高さだけで言えば、ゴールデングラブ賞を独占できるメンバーだ。外野陣はオープン戦で打撃好調だった三好、ソフトバンクから移籍した上林誠知が俊足と強肩に定評があり、右翼・細川の強肩も走者を次の塁に進めない抑止力になる。ゴールデングラブ賞を22、23年と2年連続受賞した岡林勇希は右肩炎症の影響で開幕2軍スタートとなったが、3人が外野で同時起用されたら強固な布陣となる。ディカーソン、大島洋平と打撃能力が高い選手を含め、起用法の選択肢が多い。

 投手陣は開幕ローテーションで柳裕也小笠原慎之介、メヒア、涌井秀章、大野雄大、梅津晃大が予想される。故障明けの大野、登板間隔を空ける必要がある梅津は無理をさせられない。中日を取材するスポーツ紙記者は「優勝を目指す上でキーマンは開幕2軍スタートの高橋宏斗です」と分析する。

次のページ
V奪回の救世主