安田大サーカス・クロちゃん(撮影/小黒冴夏)

 あと、「オオタニサン」に関しては、冗談でもなんでもなく、初めて聞いた時は「オオタイサン(太田胃散)」のことかと思った。だから、これもなんで連呼されているのか意味がまったくわからなかった。「太田胃散がメジャーリーグのスポンサーになっているのかな」とか「今、SNSで『オオタイサーン』と叫ぶのがアメリカの若者の間ではやっているのかもしれない」など、これも自分の中でいろいろ考えたね。まあ、そのぐらい、ボクはそれまで大谷くんに関しては無知だった(笑)。

 先日の結婚も、日本中で大騒ぎになっててびっくり。プロ野球選手として、10年1000億円の契約をして、年齢もまだ29歳。しかもイケメンで、異性からもモテモテなはずなのに、結婚なんて……ボクだったら考えられない。ボクなら絶対遊びまくるからね。お金も死ぬほど使うと思う。お金遣いが荒いと多少イメージが悪い感じで伝わっちゃう可能性もあるかもしれないけど、ここまで稼ぐと別格というか、もう周囲も納得するしかないと思うんだよね。「そりゃ当然お金は使うよな」って。この稼ぎっぷりは、もうそんな次元までいってる気がする。でもそんな大谷くんは、報道なんかを見ていると、お金にあんまり興味ないみたいだよね。ほんと感心しちゃう。

 もし、ボクが大谷くんなら、エグいくらい大きな家を購入して、サウナルームやトレーニングルーム、ダンスホールなんかも室内に作っちゃうかも。庭にはプールがあって、ガレージには高級車が何台もあるみたいな。わかりやすいぜいたくをきっとがんがんするね。女の子にも、ひたすらプレゼント送りまくるだろうし。だって、モテること間違いなしでしょ、こんなに大成功していたら。うらやましいよ。

 しかし、10年1000億円って、もう金額が大きすぎて感覚が全然理解できないよね(笑)。日本のエンタメ界では絶対不可能だろうけど、もし、芸人のボクがこんな大型契約をしちゃったら、どうなるだろうか。

 冷静に考えてみると、モチベーションはきっと上がらないね。それどころか、絶対下がると思う。だって、極端な話、活躍しなくてもこの金額はもらえちゃうってことでしょ。それだとボクって人間は絶対怠けちゃう気がするんだよね。ギャグで死ぬほどスベってもお金もらえるから別にいいやってね(笑)。こんなボクと違って、大谷くんみたいに野球にすべてをささげている人は絶対そんなことは思わないんだろうな。だからこそ、あそこまでの異次元の成績を残せるんだろうし。ほんと大谷くんはすごすぎるよ。

 さて、今年の大谷くんはいったいどんな活躍を見せてくれるんだろう。同じ日本人として、ほんと楽しみだよね。大谷くんのサイン入りユニホームとか、どこかでもらえないかなー。大谷くんが、こんなにビッグになる前に、どこかで友達になりたかったよ。もし、友達になれていたら野球観戦とかに招待してくれたかもしれないし、ボクの誕生日には高級な腕時計とかをプレゼントしてくれたかもしれない。あーん、いつか大谷くんとご飯とか食べてみたいなー。

 大谷くん!今年も活躍を期待していますだしん!

(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)

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