23年には、早稲田大に175人、慶應義塾大に128人が合格。保護者からの「最低でも早慶に」という期待にこたえることも重要だという。
どんなことも「学び」に変えるのも聖光流だ。自治体や行政から交通安全や献血、薬物に関する講習をしたいと“売り込み”がきたときは、注文をつける。
「講習のために時間をつくるのではなく、授業のときに来ること。生徒がきちっと聞きたくなる話をすること。その二つをお願いしています」
税についての授業では、広報担当者ではなく税理士が生徒の前に立った。「どのくらい稼げるのか」「どうすればなれるのか」といった質問が相次ぎ、おおいに盛り上がった。
昨年春、聖光からは現役で69人が東大という第1志望をつかんだ。卒業生数が229人なので、3人に1人は東大に進んだことになる。
そして今年、既卒生を含み、東大合格者は100人の大台に達した。昨年は78人だったので、まさに大躍進の春になった。
「教育の成果というのは長い積み重ねの結果です。1年頑張ったからといって、成果が出るわけではない。本当の効果は10年、20年成長した後に出てくると思っています」
※合格者数はサンデー毎日、大学通信の共同調査を基にした速報値。聖光学院の合格者数は3月13日18時時点
(編集部・福井しほ)