パ・リーグの投手で期待が高いのがマチャド(オリックス)だ。2021年から3年連続でメジャーで40試合以上に登板しており、昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にもベネズエラ代表として出場した実績を持つ。160キロに迫るスピードが魅力という触れ込みだったが、キャンプでは制球力の高さも見せており、2月28日のロッテとの練習試合では1回を三者凡退、1奪三振と順調な実戦デビューを飾った。チームのリリーフ陣は強力だが、クローザーの平野佳寿が今年で40歳と大ベテランとなっているだけに、平野が調子を落とした時の抑え候補としても期待できそうだ。
野手でまず名前が挙がるのがオドーア(巨人)だ。2014年に20歳でメジャーデビューを果たすと、これまでシーズン30本塁打を3度記録するなど通算178本塁打を放っている。ここ数年は打率2割前後のシーズンが続き、2019年にはリーグ最多となる178三振を記録するなど確実性には課題が残るものの、今年で30歳という若さを考えるとまだまだ改善の余地はありそうだ。実戦では2月27日の日本ハムとの練習試合で2打席に立っただけだが、強烈なライト前ヒットを放ってそのパワーを見せつけた。ただその一方でアメリカでは気性の粗さが目立ち、また守備も本職のセカンドではなく外野手登録になるなど不安要素を指摘する声も多い。そんな雑音を持ち前のパワーで吹き飛ばすことができるかに注目だ。
もう一人野手で注目度が高いのがレイエス(日本ハム)だ。オドーアには劣るものの、メジャー通算108本塁打を誇る大砲で、2019年と2021年には30本塁打以上も記録している。今年で29歳とまだまだ若く、このオフには複数球団による争奪戦にもなっていた選手だ。オドーアと同じく三振が多いタイプで確実性には課題が残るものの、ここまで対外試合で放った2本塁打はいずれも右方向と広角に打てるところも見せた。日本ハム浮上のキーマンの1人となることは間違いないだろう。