「認知行動療法やSSTなどを受けることで、トラブルがあっても『柳に風』のような心のしなやかさを身につけて、ストレスに打たれ強くなることができます」(同)

 田中医師はポジティブメンタルヘルスの観点からも心理的アプローチが大事と言います。

「簡易的な認知行動療法プログラムやマインドフルネスなど、ネットや書籍を使って自分に合った方法で簡単に取り組めるようなものも増えています」

 復職後は時短勤務、在宅勤務などからスタートできることもあります。

「人材不足のなか、企業も人を大事にしなければやっていけない時代です。雇われている側も1人で悩まず、産業医や会社側と話し合い、折り合いをつけながら、よりよい形での復帰を模索してほしいと思います」(川村医師)

(文・狩生聖子)