1月22日の東京MXテレビの番組で、石破氏が党総裁選のルール見直しを提起した。「党を支えているのは地域だ。総裁の決め方も党員票の比重が上がっていいのではないか」という趣旨の話をしたという。もっともな主張ではないか。
ただし、石破氏がこれを主張しても、岸田氏や茂木氏など総裁選を取り仕切る立場にある党幹部は、石破氏が、自分が有利になるように動いているだけだとして相手にしないと考えられる。
河野、高市、上川各氏らの有力な候補者や小泉進次郎氏など世論に影響力のある議員が、できれば若手議員を巻き込んで、総裁選ルールの改革を提言すれば、国民の支持が得られ、岸田氏らも無視できなくなるのではないだろうか。
都道府県連などもそうした提言をすることが期待される。
自民党政権が続くことを期待するわけではもちろんないが、仮に国会で自民党の過半数の状況が続く場合に、少しでも民意を反映した事実上の首相選びが行われるように今述べた改革が実施されることは有益だ。
2月9日の本コラムで紹介した調査では自民党員の自民離れが進んでいることが示されたが、党員の中でそれだけ不満が高まっているのであれば、総裁選改革を求めて、自民党の党員が声を上げてくれる可能性もある。
さらに言えば、この改革を自民党員の行動に委ねるだけでなく、国民も自分たちの問題として、民意を反映するための総裁選ルールの抜本改革を自民党に要求していくことが必要なのではないだろうか。