いつでもソファでくつろげるリビングに変身/アフター

「今やらないと、ずっと片づかない家の中で過ごすのかと思ったんです。1~2日くらい何も考えずにダラダラすることはしょっちゅうでしたが、それをくり返すとあっという間に老後だなって。そうなりたくないと思って、参加しました」

 参加のきっかけはもう1つあります。子どもたちの学校や幼稚園からのプリントが散乱している場所を、娘が躊躇なく踏んで通ったこと。

「散らかった家にいると、こういうことを当たり前にするんだってショックでした。息子も、モノを落としても拾おうとしないことがあって……。煩雑な環境にいると基本的なことができなくなっちゃうんですね」

 片づけを始めて恵子さんが苦労したのは、モノを手放すこと。まだ使えるモノを手放して祖母に怒られた記憶が、恵子さんの片づけの手を何度も止めます。

「最初は断腸の思いでしたね。思い出のあるモノは残しておきたいけれど、使わずに置いておくだけのモノは価値を発揮できていないということをプロジェクトで学びました」

 家からモノが減っていくと、スッキリして気持ちよくなってきた恵子さん。当時は泣く泣く手放したモノも、後悔することはないと言います。

ストック癖もあったので、ハンドソープの詰め替えが20個以上も出てくることも。幼稚園に寄付をして手放すと、ムダなスペースを使っていたのだと痛感しました。

 恵子さんが片づける様子を見た子どもたちも、変わり始めます。

「選別するためにしまい込んでいるモノを全部出すと、床一面に広がるんですよね。それを見た子どもたちが『お母さん、何してるの?』と気にしてくれるので、あえて頑張って片づけている姿を見せるようにしていました」

子どもたちは「一緒にやる!」と自分から片づけをしてくれるようになりました。大人も子どもも取り出しやすくて戻しやすい場所にモノの定位置を決めたら、家全体が整い始めました。

「以前、子どもたちは電池切れのおもちゃを持って『電池交換して』と頼むだけだったのに、今ではドライバーと新しい電池も持ってくるようになったんです! 朝の準備も自分でやるようになったし、仕組みを作るとお互いにラクだとわかりました」

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自分に合った片づけで