だが、8月27日の巨人戦で連敗ストップの立役者となった藤川が「まだまだファンの皆さんのために頑張っているということを、よくわかってください」と訴えた“涙のお立ち台”を機に、チームは1分を挟んで6連勝。その後も9月17日から9連勝し、同29日には中日に2ゲーム差まで迫る歴史的猛追を見せたが、翌30日の直接対決で1対7と力尽き、またしても連覇の夢は消えた……。
今季の阪神は「あくまでウチの中でいかに強化できるか」(岡田監督)と現有戦力の底上げをテーマに、球団初の快挙を目指す。2年連続の“アレ”が実現するか、“6度目の正直”へのファンの期待も大きい。(文・久保田龍雄)
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。