(4)性格が明るい

 4つめは、性格が明るいことです。一言でいえば、天真爛漫。

 印象に残っているのは、以前、私がある賞を受賞したときのこと。父に報告したら、こちらが恥ずかしくなるくらい、オーバーリアクションで喜んでくれたのです。賞を取ったことよりも、うれしく思える瞬間でした。

 子どもたちがテストで100点をとったり、中学受験に合格したりしたときも、父はこんなふうに心の底から喜んでいるんだろうなと思いました。だからこそ、地域の人から愛され、家庭教師の仕事も途切れないのでしょう。

 性格が明るい人ほど健康で、長生きできるということは、さまざまな研究でも明らかになっています。

 笑うことで、がん細胞やウイルスをやっつける「ナチュラルキラー細胞」が活性化するという話を聞いたことはあるでしょうか。よく笑う人は免疫力が高い、ということです。

 また、笑顔、泣き顔、怒り顔など、さまざまな表情ごとに自律神経の状態を計測したところ、笑顔のときだけ副交感神経の働きが上がるという結果が出ました。

 興味深いのは、「つくり笑い」でも副交感神経の働きが上がるということです。心から笑っていなくても、口角を上げるだけでいいのです。「笑う門には福きたる」ということわざは、科学的にも正しかったのです。

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小林弘幸

小林弘幸

小林弘幸(こばやし・ひろゆき) 順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。1987年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科などの勤務を経て順天堂大学小児科講師、助教授を歴任。腸と自律神経研究の第一人者。『医者が考案した「長生きみそ汁」』など著書多数。テレビなどメディア出演も多数。

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