そして、その年はチームに戻っても自己最多となる138試合に出場し、打率こそ2割台前半となったが、盗塁阻止率は2年連続でリーグトップを記録し、ゴールデングラブ賞にも選出。巨人の正捕手は当面の間、小林が務める時代が来ると誰もが思ったが……。
しかし、2018年以降は徐々に出場を減らし、現在では一軍の試合どころかベンチにも入れない状況になりつつある。
「オフの大減俸からも巨人の評価が高くないのがわかる。昨季途中に海外FA権を取得したが行使以前の問題だった。球団が2年連続Bクラスに終わった影響もあるだろう。チームの結果が伴っていれば、打てなくても守備やグラウンド外での貢献にも光を当てられるはずですが……」(スポーツマネージメント会社関係者)
昨年12月1日の年俸更改では年俸1億円から減額制限(年俸1億円超えは40%)を超える7000万円減の年俸3000万円でサイン(金額は推定)。2019年に結んだ4年契約が終わり新たな契約を結んだが、海外FA権を持っている選手に対する条件としてはかなり低い。
「球団側は『FA宣言しても主戦捕手と考える球団はない』と思ったはず。近年はオリックスの森友哉と若月健矢など、捕手併用が球界のトレンドだが、ある程度の守備力と打力を備えていることが条件。(トレードなどでも)小林獲得に手を挙げる球団は多くないだろう」(在京球団編成担当者)
昨季も21試合の出場でわずか8打数1安打。守備力は高いとはいえ、これでは獲得に手を挙げる球団が現れなくても不思議ではない。
「プロ選手としての賞味期限や他球団の動向を踏まえても、巨人で結果を残して居場所を掴むしかない。他捕手と比較して経験値は高いので攻撃面で踏ん張るだけ。進塁打、犠打など少しでもチームに貢献することを考えるべき。キャンプから全力で頑張れと言いたい」(巨人OB)
「鬼肩」と呼べれる強肩、経験に基づくリードやキャッチングはチーム内でもトップクラス。本人もチームで必要とされるために、何をすべきかわかっているだろう。