「これまでも移籍がまとまる機会はあったはずだが保有し続けるには理由もある。経験を生かして若手捕手へアドバイスを送る姿も目立つようになった。またチーム屈指の人気者でグッズ販売などの営業面でもプラスがある。チームから出してしまうのは、もったいないと考えられているのだろう」(巨人担当記者)

 レギュラー捕手として常時出場するのは難しい。しかし巨人が再び常勝球団となるには小林のような“縁の下の力持ち”となるような選手も重要。3度のリーグ優勝を経験したベテランの力が必要な時は必ず来るはずだ。

 年俸更改の場で語った「とにかく試合に出るためにしっかり準備して、はい上がりたいなと思います」という言葉を信じたい。野球ファンの多くが信じられないような強肩、そしてレベルアップした打撃を見せてくれるのを待っている。

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