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「人口が増えれば消費も増え、それに合わせてモノやサービスの生産も増える。世界経済は将来にわたって拡大を続け、20年、30年、40年先といった長期でみれば株価が上昇する可能性はかなり高い。途中で取り崩してしまうのはもったいない」

 金融庁の「つみたてNISA早わかりガイドブック」や「NISA早わかりガイドブック」でも、1985年以降の期間に毎月同額ずつ、国内外の株式・債券への分散投資を20年続けたと仮定すると、元本割れする可能性がゼロという試算結果が紹介されている。過去のデータは将来を保証するものではないものの、参考になるデータだろう。

 投資は長く続けることで利益が得られる可能性は大きくなる。オルカンの長所を生かすうえでも同じだ。

リスク許容度は人によって違う

 また、人気があるからと言ってオルカンに投資しておけば安心かと言えば、必ずしもそういうわけではない。

 頼藤さんは「リスク許容度は人によって違います。リスク許容度が高い人はオルカンなど世界株との連動や、米国株との連動を目指したりする商品などが候補になりますが、リスク許容度が低い人は株式や債券に投資する『バランス型』の投資信託を選ぶのがいいでしょう」と言う。

 リスク許容度は、平たく言えば、いくらの損まで耐えられるかといった意味だ。リスク許容度が高い人は、比較的たくさん損を出しても耐えられる力があるのに対し、低い人は損が少なくても大きな痛手をこうむる。

 例えば高年収や、資産が多い人、若い世代の人、投資リスクを取るのに積極的な人などは、大きな損を出しても、カバーする余裕があったり、挽回するチャンスが多かったりする。しかし、低収入や、資産が少ない人、定年後世代の人にはそうした余裕は少ないケースが多い。

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オルカンだけではない