巨人は今シーズン2年連続のBクラスから抜け出し、再び頂点に立てるのか。オフには積極的な補強を敢行しているが、やはりチームの浮沈を最も左右しそうなのが新指揮官に就任した阿部慎之助監督の采配になりそうでもある。
【写真】岡本和真でも村上宗隆でもない…他球団の首脳陣が語る「最も嫌な4番打者」はこちら
これまで日本のプロ野球界に多くの名将を生んできた捕手出身ということもあり、新指揮官への期待は高いが、同時にルーキー監督でもある。どんな野球を展開するのか読めない部分が多いのも事実だ……。
2月のキャンプインまで3週間を切り、各球団の新シーズンへ向けての補強はほぼ完了したと言っていいだろう。そんな中、巨人は特に投手の編成が上手くいっており、計算できる顔ぶれがそろってきたという声が多い。
「先発投手陣の充実度が素晴らしい。右腕は今やエースと呼べる存在となった戸郷翔征と山崎伊織、左腕は外国人のグリフィン、メンデスに加えて、若手の井上温大、横川凱がいる。ここに赤星優志など、若手が1~2人入れば言うことない」(巨人担当記者)
「菅野智之を後ろに回すことができれば、大勢、中川皓太の3人で抑えでもローテーションが組める。昨年は阪神でプレーしたケラーを獲得できたことも大きい。先発、中継ぎ、抑えの全てが充実した顔ぶれになりそう」(在京球団編成担当者)
昨年は救援防御率(3.83)がリーグで最下位と弱点は明らかだったが、このオフはその部分での補強には余念がなかった。昨シーズン阪神で27試合に登板し、防御率1.71をマークした助っ人のケラーの他にも、現役ドラフトで獲得した馬場皐輔(前阪神)、トレードで加入した高橋礼と泉圭輔(ともに前ソフトバンク)、近藤大亮(前オリックス)ら実績のある面々をチームに招き入れた。
「阿部監督の意向が反映された的確な補強。捕手出身で失点を防ぐことを重視しているようだ。原辰徳前監督は自身が強打者だったので、『攻撃は最大の防御』という野球をやっていた。全く異なるチームカラーの野球になるでしょう」(巨人OB)