睡眠の質を改善するには、一つは生体リズムに沿った生活をすることです。これには誘眠ホルモンと言われる「メラトニン」が深く関わっています。メラトニンは人間だけではなく、植物から動物までほとんどの生物が分泌しているホルモンで、それほど根本的な生命活動に関わるホルモンと言えます。
メラトニンは毎朝、起きて太陽の光を浴びてから14~16時間後に増え始めるようにセットされ、だいたい午前2~4時ごろにピークに達します。朝になると減少し、日中は少ないまま、夜になると徐々に増加していき、眠気を誘います。
このメラトニン分泌のサイクルが正常に働くように、睡眠・覚醒のリズムを毎日、規則正しく刻むことが大切です。他にも日中に適度な運動をする、日光を浴びるなど睡眠の質をよくする工夫はさまざまですが、栄養状態も睡眠に影響を及ぼしています。
メラトニンの原料は、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」です。トリプトファンというアミノ酸を原料としてセロトニンが作られ、最終的にメラトニンに変化します。そして、メラトニンが体内で産生されるためにはビタミンB6を必要とします。
メラトニンは、睡眠を助ける作用以外にも、抗がん作用や心不全の予防・改善、骨を強くするなど、さまざまな効能があることがわかっています。強い抗酸化作用もあり「不老長寿のホルモン」とも言われています。メラトニンをサプリメントで補充する方法もありますが、残念ながら日本国内での販売は医療機関からのみ認められています。服用を希望する場合には、アンチエイジングクリニックや睡眠専門クリニックなどの医師にご相談されることをおすすめします。