ポイントは、「朝起きて、太陽の光を浴びる」「起きて2時間以内に朝食をとる」「日中に適度な運動をする」「夜には明るい光を避ける」の四つです。朝の太陽光が大切なのは、人間のからだは朝に太陽光を浴びることで、夜の入眠を促すホルモン「メラトニン」を脳内生成しているためです。朝食を食べ、適度な運動をすることでからだは目覚め、睡眠と覚醒のリズムにメリハリが生まれます。
「そして、夜にはできるだけリラックスするようにしましょう。からだを活動モードにする『交感神経』を刺激してしまうブルーライトなどの明るい光は避け、ストレッチやヨガ、歌詞のない音楽を低音量で流す、アロマをたくなど、自分にあったリラックス法を試すといいでしょう」(安達医師)
「睡眠の質向上」が期待できるという機能性表示食品やサプリメントもありますが、「薬ではなく食品なので、その効果は限定的。あくまで補助的な使用が望ましいです」と安達医師。
人のからだが最も眠りやすい状態は「体温が下がるとき」。夜の入浴にもこつがあります。寝室の環境づくりについても紹介します。
「お風呂に入ることで体温が上がり、その後、下がることで眠りやすくなります。40度の湯に20分入って、その1時間後が眠るのにはちょうどいいタイミングです。寝室の温度は冬で15度、春・秋で20度、夏は25度程度を目安に設定しましょう。湿度は約60%が最適です。真っ暗だったり静かすぎたりすると眠れない人は、照明の明るさを30ルクス程度に落とし、図書館レベルの音量(40デシベル以下)で音楽を流すといいでしょう。音楽はタイマーで数時間後に切れるようにしておきましょう」(内村医師)
睡眠の質を低下させる悪習慣とは
反対に以下の八つの習慣は、睡眠の質を低下させてしまうので、注意が必要です。