常時145キロを超えるストレートは数字以上に打者の手元で勢いがあり、緩急のつけ方も上手い。チームは楽しみな若手投手こそ多いものの山本由伸、山崎福也と2人のローテーション投手が抜けただけに、古田島にも十分チャンスはありそうだ。
今回挙げた5人のうち4人が2位以内と上位指名の選手が多くなったが、今年を振り返ってみるとセ・リーグでは門脇誠(巨人4位)、松山晋也(中日育成1位)、パ・リーグでは渡辺翔太(楽天3位)、茶野篤政(オリックス育成4位)など上位指名ではないながらも、一軍の戦力になった選手は確実に存在していた。来年も彼らのように、驚きの躍進を遂げる選手が出てくることを期待したい。(文・西尾典文)
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。