今後も大物が続々と「LIVゴルフ」に移った際、男子ゴルフ界にはどのようなことが起こるだろうか?
一つは、現在PGAツアーは「LIVゴルフ」所属選手を大会出場から締め出しているが、それを解除しツアー参加を認める可能性があるということ。先述したとおり、何しろ近年のメジャー覇者の約半分は「LIVゴルフ」所属なわけだから、各大会の人気やレベルをキープするという視点に立てば、今年のメジャーを制しているラームやケプカらワールドワイドなプレーヤーの参戦をいつまでも避けてはいられないだろう。
もう一つの可能性として考えられるのが、「LIVゴルフ」の成績が世界ランキングのポイントに反映されるようになるかも知れないということ。
現在、「LIVゴルフ」は世界ランクの対象外だが、ラームら現役バリバリのメジャー覇者たちがメインで参加しているトーナメントが“ワールド”を謳うランキングの蚊帳の外というのも本来おかしな話。このままPGAツアーから「LIVゴルフ」への流出が続けば、世界ランキングは規定変更を余儀なくされ、「LIVゴルフ」の大会結果がワールドランキングに加算される日も遠くないかも知れない。
そして、上記のようなことが現実になれば、「LIVゴルフ」への移籍はさらに活発になる可能性が高くなる。創設当初から多くのゴルフファンに敵対視され、ロリー・マキロイ(北アイルランド)などPGAツアーを代表するプレーヤーたちからも批判を浴びてきた「LIVゴルフ」が、いつの日か選手の憧れるツアーに……。そんな未来がやってきても不思議じゃない事態になってきた。