2023年もいよいよ年の瀬。そこで、AERA dot.で下半期に読まれたスポーツ記事のランキング上位を振り返りたい。ランキング9位に入ったのは「巨人は菅野の後釜、中日は“大砲候補”か セ・リーグ6球団「ドラフト1位で狙うべき選手」。9月12日に配信した記事を再配信する。(※年齢や肩書などは配信時)
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10月26日に行われる2023年のプロ野球ドラフト会議。候補となる選手を絞り込む時期となっているが、やはり気になるのはドラフト1位で誰を狙うかという点だ。各球団の現状、補強ポイントなどから、どの選手を指名すべきか、おすすめ選手を探ってみたいと思う。今回はセ・リーグの6球団についてだ。
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【阪神】
まず優勝が目前に迫っている阪神だが、2020年を筆頭にここ数年で獲得した選手が順調に主力へと成長している印象を受ける。投手も野手も25歳以下で既に一軍の戦力となっている選手も多く、主力の年齢構成が若いのも強みだ。そうなると比較的早く使える大学生、社会人よりも、多少時間はかかってもスケールの大きい選手を狙ってさらにチームを大きくするのが得策だろう。
そうなるとやはり狙いたいのは佐々木麟太郎(花巻東)だ。大山悠輔、佐藤輝明、森下翔太と1位のスラッガーが活躍しているが、いずれも大学卒である。高校卒では井上広大、前川右京も楽しみな存在だが、そこに佐々木が加わることで打線の将来はさらに明るくなることは間違いない。競合して外れた場合も真鍋慧(広陵)、明瀬諒介(鹿児島城西)など高校生スラッガーを狙いたいところだ。
【広島】
4年連続のBクラスから躍進した広島だが、投手、野手ともに30歳前後の主力が多く、阪神と比べると将来への不安は大きい。佐々岡真司監督時代に即戦力を狙った補強を続けたことで若手の有望株が少なく、それを補うために昨年は1位、2位ともに高校生を指名したものの、スケールの大きい選手はまだまだ不足している印象だ。
補強ポイントを考えると本来は二遊間の選手が欲しいところだが、今年の候補の中に1位入札にふさわしい大物は不在だけに、投手を狙うのが得策だろう。中でも一押しとして挙げたいのが前田悠伍(大阪桐蔭)だ。高校生離れした投球術はもちろんだが、体格を考えるとまだまだ伸びる余地もあるように見える。昨年1位で指名した斉藤優汰とともに、将来のローテーションの中心として期待できる素材だ。もし前田が抽選となって外した場合は同じ高校生左腕の東松快征(享栄)も面白いだろう。