超大型の契約が期待される大谷翔平

 今オフにフリーエージェント(FA)となった大谷翔平の去就が注目を浴びている。

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 どのチームに行くのか?ということも気になるが、どの程度の契約規模になるかというのも大きな関心事だ。

 現地の報道では最大で10年総額6億ドル(約888億5000万円)という途方もない契約額になるという予想も出ているが、実現すれば北米4大スポーツ史上最高額となる。契約期間については短期になるという声もある中でどうなるのか読めない部分もあるが、いずれにせよ、1シーズンの年俸額はマックス・シャーザー、ジャスティン・バーランダー両投手がともにメッツと結んだ4333万3333ドル(約64億2000万円)を超えて史上最大のものになるのは間違いなさそうである。

 そして、契約額が大きくなればなるほど、手にする額が増える代理人のコミッション(報酬)も気になるところ。北米4大スポーツではNFL(アメリカンフットボール)とNBA(バスケットボール)は代理人のコミッションについての上限をそれぞれ年俸の3%、4%と制限しているが、MLBに関しては制限がなく一般的に5%が取り分とされている。

 仮に、大谷が10年総額6億ドルの契約を結んだとすると、単純計算で3000万ドル(44億4000万円)という巨大な額を受け取ることとなる。大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏が1つの契約としては、史上最高のコミッションを手に入れるかも注目すべきポイントだ。

 取り分の多さもあり、代理人の報酬については北米4大スポーツでも野球選手を扱うエージェントが最も潤っている。2022年におけるスポーツ選手の代理人のコミッションのランキング(米経済紙『Forbes』調べ)では、日本でも“敏腕”として有名なスコット・ボラス氏が1位。さらに3位のジョエル・ウルフ氏、5位のダン・ロザーノ氏など、トップ10のうちMLB勢が5人を占めている。なお、ボラス氏が2022年に関わった契約の総額は38億ドル(約5627億円)で、自身のコミッションは1億9100万ドル(約282億8000万円)にまで上るという。日本のスポーツ界では到底考えられない額が動いている。

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エンドースメント契約の代理人の取り分は?