変わってしまった創価学会
かつては中国との交流にも積極的だった池田氏だが、次第に表舞台に出ることは少なくなった。天野氏によると「2010年5月にあった本部幹部会を最後に、池田先生は表に出なくなった」と振り返る。そして、そのころから創価学会は変質し始めたと指摘する。
「(池田氏が表に出なくなった)5月あたりから第6代会長の原田稔氏が、組織の風土やルールを変えていってしまいました。生命尊厳、平和主義などの思想がないがしろにされ始めたと感じます。本来、平和の党でなければいけない公明党が安保関連法案に賛成するなどあり得ないことでした。結局、安保法制に反対した私も教団を追い出されることになりました。池田先生の教えはどこへいったのでしょうか。先生のご冥福を祈りつつ、弟子として先生の教えをこれからも守らなければいけないと感じています」
与党・公明党の支持基盤でもある創価学会の“カリスマ”の死去により、これから政治も巻き込んだ大きなうねりが生まれそうだ。
(AERA dot.編集部・板垣聡旨)