改名して再スタートした水上恒司

 NHK朝ドラブギウギ」でヒロインの運命の相手となる村山愛助を演じる若手俳優に注目が集まっている。顔に見覚えはあるが、水上恒司(24)という名前にはピンとこないという方も多いのではないだろうか。それもそのはず。水上は数年前まで別の名前で活動し、スターダムを駆け上がっていた注目の若手俳優だったからだ。旧芸名は「岡田健史」。NHK大河ドラマでの演技が話題となり、将来を嘱望されていたが、事務所とのトラブルから契約解除となり、休業・改名を余儀なくされた。

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「水上は高校演劇で注目され、卒業後に出演した『中学聖日記』でデビューしました。全くの無名だったにもかかわらず、未熟さと大人っぽさの間で揺れるみずみずしい演技が多くの人の心をつかみ、一躍注目株になりました。その後、綾野剛と星野源がダブル主演したドラマ『MIU404』では二人の後輩となる新人刑事、大河ドラマ『青天を衝け』では衝撃の最期を遂げる、主人公・渋沢栄一の従弟を好演しました。注目作に次々と出演する若手No.1俳優の筆頭株でした」(週刊誌の芸能担当記者)

「中学聖日記」では人気女優・有村架純を相手に、教師と生徒による禁断のラブストーリーで衝撃的な役者デビューを飾った。その後、改名までの経緯を前出の週刊誌記者はこう語る。

「当時の水上が所属していた所属事務所は、2021年に社長によるセクハラ疑惑が『週刊文春』によって報じられ、その後、元KARAの知英(ジヨン)や俳優の高杉真宙が続々と離脱していきました。水上も独立を考え、事務所を相手にタレント専属契約解除の仮処分の申し立てを行い、22年8月末での退所で和解することになったのです。しかし、その後は1年近く休業状態を強いられたうえ、『岡田健史』の芸名を捨てざるを得ず、本名の『水上恒司』として活動することになったんです」

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雛里美和

雛里美和

ライター。新宿・十二社生まれの氷河期世代。語学系出版社から邦ロックシーンを牽引するライブエージェント(イベンター)を経て、独立。教育からエンタメまで幅広い分野で活動する。

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「岡田健史」時代に積み上げたもの