「パワハラ、暴言がひどい。週刊文春の報道でもありましたが、機嫌が悪いと恫喝(どうかつ)まがいの口調で秘書をいじめ倒します」

 そう話すのは、神田氏の元秘書だ。

「ある選挙のとき、事務所にたくさんのお酒が届きました。あまりに一升瓶の量が多くて、誰からいただいたものなのか1本だけわからなくなったんです。すると神田氏は、深夜なのに女性秘書を呼びつけて、『誰からなんだ!』『どうしてきちんと名前を覚えていないのか!』などとさんざん怒鳴り散らしたんです。別の国会議員秘書に『そちらから頂いたことにしてほしい』と懇願してごまかしました。地元の県議や市議の間での評判も悪く、秘書もすぐに交代してしまいます」

 と打ち明けた。

地元議員が支部長の差し替えを嘆願

 2017年には、愛知5区の支部長(次の衆院選の公認予定者)をめぐり、地元の県議や市議が東京の自民党本部にまで出向き、神田氏とは別の候補に替えることを求める嘆願書を提出したこともあった。

 地元で紛糾したが、結果的には神田氏が支部長を継続することで落ち着いた。

「嘆願書を出した地方議員らと神田氏は、表向きは関係が修復したとされています。しかし、別の党の候補を神田氏への“刺客”にしようと、地方議員の一部が動いたのは有名な話です。それほどみんな我慢ならないんでしょう」(前出・元秘書)

 そうした事情もあって、神田氏の財務副大臣への起用には、所属する安倍派からも疑問の声が出ていた。

「神田氏が財務副大臣に決まったとき、どうして?という感じでした。神田氏のパワハラや公認差し替えの嘆願書の件は派閥内でも知られるところでしたので。神田氏の兄が、自民党本部の職員から、派閥の重鎮である衛藤征士郎衆院議員の秘書になり、長く務めていたので比例復活での連続当選でもなんとか首の皮一枚、つながってきました」

 安倍派の衆院議員はそう話し、こう続けた。

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「すぐに辞任を」の指摘にも「嫌だ」「問題ない」と抵抗