「今、解散・総選挙になれば柿沢氏に勝ち目はない。副大臣を辞任しただけでは足らないので、議員辞職して小選挙区を明け渡してほしいという声がよく聞かれます。岸田首相の足を引っ張らないでほしい。早くやめてくれないと、ますます支持率が落ちる」(岸田派の国会議員)
「事務所スタッフに任せていた」
そして、自身の所有する不動産の固定資産税などを滞納し、4回も土地と建物が差し押さえられていた神田憲次・財務副大臣。11月13日に岸田首相は更迭を決断、神田氏は辞表の提出を余儀なくされた。
問題の不動産は、神田氏が名古屋市に所有する土地面積約250㎡の5階建てのオフィスビルだ。5階には、税理士資格を持つ神田氏の税理士事務所が入っている。
2012年衆院選に愛知5区で初当選した神田氏。オフィスビルは、同年1月に金融機関から融資を受けて買った。不動産登記簿によれば、13年10月に名古屋市が「滞納処分の差し押さえ」として、最初の差し押さえをしており、同年12月25日に解除されている。滞納分を支払ったとみられる。
その後も、2014年、22年には8月と9月の2回、差し押さえられていることがわかる。最後に差し押さえられた分については、今年1月4日に解除されている。
滞納の理由について神田氏は、
「議員の仕事で多忙になった」「事務所スタッフに任せていた」
そう釈明したが、税理士資格を持ちながら4回も差し押さえを受けたことなどに、野党からは「確信犯ではないのか」「国会議員の仕事が忙しいというのが理由なら国会議員を辞めなさい」と厳しく指摘する声が上がっていた。
神田氏をめぐっては、税金の滞納とは別の部分でも、国会議員の資質に問題があるとの声が出ていた。